いたぷらコンポスト2021#9熟成作業

    2022年1月29日

    コミュニティコンポスト第六回目の活動は、
    「熟成作業」を行いました。

    「熟成作業」とは
    生ごみを投入し続けたコンポスト堆肥を
    栄養がたっぷりで、植物によい影響を与える「肥料」として使えるようにする工程のこと。
    熟成の行程なしにそのまま使用すると、植物にダメージを与えてしまうことがあります。

    例えば、熟成前の未熟な土に球根を植えると・・・
    生ごみと同様、微生物に分解されてしまう事態も!
    生ごみを投入することをストップし、地中にのこったものをすべてすっきり分解させ、
    分解する力が活性化している微生物のパワーを落ち着かせることが大切です。

    落ち着かせる期間は
    夏場は約一か月、冬場は約2~3か月かかります。
    ちょっと時間がかかるので、
    堆肥として使いたい時期から逆算して熟成作業にとりかかる必要があります。

    まずは、コンポストの土を出し、容器を外します。

    容器を外したら、底の部分もよく撹拌します。
    今回、底の部分は混ぜにくくスコップが届いていなかったようで、酸素が足りない状態になっていました。
    酸素が足りないと、「嫌気」になってしまうため分解が遅れ、特有の悪臭がします。

    元気に作業している子どもたちも、「わあーくさいー」と騒いでいましたが
    現場で作業を一緒にやるからこそ、手触りやにおいを体験できます!

    嫌気又は臭くならないようにするには、下からしっかりかき混ぜることが大切です!

    今回活躍したのがこの「回転式コンポスト」。

    庫内の土5:腐葉土2:米ぬか1の割合で、よーく撹拌します。
    撹拌する作業が、なかなか重労働なのですが、
    ぐるんぐるん回す行程が面白くて、子どもたちが楽しんで参加してくれました!

    プラ片やビニール、金属などの異物があったら取り除きます。
    未分解の生ごみや骨は、熟成の間に分解できるのでそのまま入れました。

    ↑掘り返していたら出てきたのが、2021年2月に入れたザイザル麻の亀の子たわし!
    左から、2021年2月→2022年5月末→2022年1月末のようす。
    約1年たって発掘!麻の部分がほとんど分解されていました。

    最近、プラスチックの代用品として、
    バイオ素材や生分解性素材を使用した製品をよく見かけるようになりました。
    いい素材が見つかったら、また実験してみたいと思います。

    熟成のあいだも、水分量はとても大切。
    コンポストの土が水分過多だったので、乾燥気味の腐葉土をいれることで50~60%に調節しました。

    今回熟成に入ったのは、衣装ケース3つ分。
    酸素を行き渡らせるために2週間に1度よく切り返すことを2回、
    その後2か月ほど置いておくと「完熟堆肥」として完成します。

    酸素を全体に行き渡らせるように、撹拌方法を教えて頂きました。
    さすが生ごみリサイクル・蓮沼浩子さんの手にかかると、あっという間に土がふかふかになります。
    実際にご教授いただけるのも、一緒に活動する利点です。

    熟成が済み完成したら、来年度のグリーンカーテンの植付に使います。

    そして、
    前回の第五回の活動で開催した、大学生によるワークショップで作った「ベジ紙」の返却をしました。
    開催後、なんども来館して、ひとりひとりメッセージを付けてラッピングまで施してくれました!

    みかんの皮や抽出後のコーヒーの粉の色やトッピングしたハーブの色は、きれいなままで仕上がっていて
    前回参加できなかったメンバーからも、感嘆の声があがっていました。

    東洋大学SmileF LAOSのメンバーの皆さん、
    学ぶ機会と貴重な体験を、ありがとうございました!

    「いたぷらコミュニティコンポスト」とは
    受講されたメンバー限定で、一年を通してリサイクルプラザのコンポストを一緒に使い、
    たい肥にまつわる様々な活動を体験していただく企画です。
    活動は年5~6回を予定していて(グリーンカーテンの植付~収穫、自家製腐葉土づくりや交流会)にはメンバーのご家族も一緒に参加できます。
    みんなで楽しく、身近な資源循環を体験していきます。